ギルビーは37.5%(赤ラベル)と47.5%(緑ラベル)がある、きつねどん兵衛か。正直言って、緑にしておけば良かった。赤、ストレートではなんか物足りない。割って飲めば同じと言うものでもない。赤いきつねに騙された?。
それでもギルビーは人気があり、赤のギルビーはスーパーの定番である。アルコール濃度が低いので、飲みやすいのは確か、12種類というボタニカルも柑橘を除けば主張するものではない(うまく調和?)。
手頃な価格なので、タンブラーカクテル等には重宝されるのだろうし、邪魔をしない引き立て役としては使い勝手がよい。また、爽やかな柑橘の風味は、チューハイにつながるものかもしれない。
ロンドンドライジンではあるが、現在日本での販売品は韓国産である。ロンドン産でなくても、基準をクリアしていればロンドンと称しても良い。カルヴァドス等と違い、ジンは非常に寛容である。ロンドンジンのほとんどはロンドン産でない。
ギルビー家に代々伝わる秘伝のレシピを引き継いでいると言うが、150年近くも全く変わらないと言うのは無理だ。韓国の前はフィリピンだったらしいし、その都度ボタニカルの入手先等も変わるだろう。これはほかのジンでも同じことだ。
一般的なテイスティングは、豊かな柑橘系の香り、爽やかで清涼感あるスムースな味わいといったところか。あまり特徴のないジンではあるけれど、多様性が魅力のジン、こういった路線も必要だ。色々なアレンジに使っていきたい。
焼酎(ホワイトリカー)で作る果実酒、ジンで作ると「コンパウンドジン」モドキになる。本来のコンパウンドジンは、ベーススピリッツにボタニカルを入れて再蒸溜しないで作る。市販のジンに浸けるところが「モドキ」。ギルビーは使える。