泡盛の醸造所が造ったジン、色々な工夫を駆使しているが、ここでの注目はボタニカル(ジュニパー以外)。これぞ沖縄の、シークヮーサー、ゴーヤ、グァバ、ローゼル、ピィパーズ。シークヮーサー、ゴーヤは、ご存じの沖縄発。
グアバ、名前は良く聞くが、あまりイメージできないし、ここで使われいるのは「葉」。ポリフェノール(タンニン)が多く含まれるという。ローゼルは、ハイビスカスティーとしても使われる酸味のあるハーブ。
ピィパーズは、「島コショウ」とも言われ、沖縄(八重山)の調味料として欠かせないらしい。個性の強いこれらの役者をどの様に組み合わせるか、相当に難しかったと思う。しかも、ジンのベーシックボタニカル(アンジェリカ、コリアンダーなど)は全く使われてない。
ひと口目ストレート、ガツンと来る(47%だ)。少し氷を入れて、溶かしながら飲む、泡盛のやさし~い甘さが口の中に広がる。プラス、しっかりとした風味、それぞれのボタニカルがちょっとずつ顔を出す。最後に、シークヮーサーの余韻が残る。
すごくレベルの高いクラフトジン。このボトル、光を通すと海原を感じさせる青色となる(私の写真技術では表現できない)。多くのボタニカル、実は、かつての海洋交易の中で沖縄に持ち込まれ、溶け込んでいったもの。沖縄ならではの一品である。
一度、沖縄に行ったことがある。申し訳ないが、食べ物や飲み物、(北国の)私にはあまり相性が良くなかった。しかし、このジンで帳消し+ポイントアップ。違うボタニカルを使ったジンもあるらしい。沖縄はボタニカルの宝庫だ、今後が楽しみ。
追記:もとは透明だが、ロックにして段々と溶けていくと、うっすらと青(紫)味を帯びる。瓶の色から溶け出した・・・、まさか。