ウイスキーで有名な、スコットランド「スペイサイド」のジン。かつてユナイテッドディスティラーズ社であったこの蒸留所からは、多くのシングルモルトウイスキーが造られていた。今や、ものすごいプレミア価格がついているらしい。
CAORUNN をどう発音するのか?。普通に読むと「カオルン」だが、これはゲーリック語(ケルト語系)、ka-roonとも記されているので、カルーンなのだろう(良くわかりません)。自分の中では、香るん、薫るん・・・です。
モノによると、カルーンは、セイヨウナナカマドのことで、英語ではローワン。ナナカマド(バラ科)は、七竈(カマド)、つまり燃えにくい樹と言うことで、防火樹としても活用されている。この実がローワンベリーである。
日本のナナカマドも秋に真っ赤な実が房成となる。渋くて鳥も食べないが、一冬越すと渋が抜けて鳥の餌食となる(一種の保存食だ)。このジンの特徴が、①ローワンベリーなどの「ケルティック(ケルト的)・ボタニカル」とのこと。
②ヘザーはヒースと同類のエリカの仲間で、両方ともイギリス荒野の代表的な植物。③マートル(bog myrtle)は、ヤチヤナギという小さな樹、ギンバイカという紹介は間違い。④クール・ブッシュ・アップルは、おそらく原種に近いりんご。⑤タンポポ(葉)も書かれているが、詳細はわからない。
このジンを語るに、イギリスの歴史や植物の分類学的なこと等々、手に負えない。や~めた、で飲む。爽やかでちょっと甘めのドライジン、飲むにつれ、何ともやさしい風味、ストレートでもすーっと入ってしまう。イギリスも穏やかになって欲しいものです。