りんごと言えば「国光(こっこう)」と「紅玉(こうぎょく)」、この時代を知る人も少なくなってきました。約50年前(1968)、青森県では「山川市場」がトップニュース。この年、りんごの豊作に加え、バナナやミカン等の果物が大量に出回った。
品質的にも、国光や紅玉ではフルーツ界で太刀打ちできず、りんご価格は大暴落し、山や川に放棄する惨状に見舞われた(山川市場)。それを機会に、スターキングデリシャス、さらに、ふじ、つがる、王林、ジョナゴールドへと移っていく。
国光も紅玉も、明治初期に来日した西洋りんごの1世、「紅玉」の英名はジョナサン。「国光」、今やほとんど見かけることはないが、「ふじ」の親として、りんご生産を支えている。最近の3、4世の新品種、両品種の子孫であるものも多い。
「紅玉」、量的には当時の面影はないが、加工用、スイーツ用として底堅い人気がある。独特の香りと紅色、これを越えるものがない。アップルパイには欠かせないし、自家製のジャムも「年に一度は」の必需品。
ビーフィーターで適当に漬けて、冷蔵庫に1日置く。もう少し色が出るかとも思ったが、それでも綺麗な淡紅色。甘酸っぱくて、なんとも優しい味わい。紅玉の良い所取りである。あっと言う間に無くなった。
りんごの品種、もし興味がありましたら、杉山芬、杉山雍さんの本「青森のりんご」が最高です(りんご協会書籍→ここ)。ネットもあります(青い森の片隅から →ここ)、詳しく面白い「紅玉」の話が見つかります。