りんごをボタニカルとする、「ベルギー」産のクラフトジン。りんごは、ベルシカ・アップルと、「ふじ」とのこと。「ベルシカ」は、「ベルギーの」と言う意味で、品種まではわからない、が、「ふじ」は青森を生誕地とする、あの「ふじ」。
「ふじ」、青森県での生産量も50%以上を占めるが、今や、世界で一番作られている品種でもある。甘酸適和で、貯蔵力が高く、なかなかこれを越える品種は出てこない。「国光」と「デリシャス」を親に、1958年に品種登録されている。
なぜ、「ふじ」を使ったのかはわからないが、それだけグローバルな品種と言うことか。りんごをベーススピリッツ(原材料)として使っているジンとして、「ネバーシンク スピリッツ ジン」と「ル・ジン クリスチャン・ドルーアン」を紹介した。
このギリアムズジンは、ボタニカルとしての使用なので、風味付けとしての役割が大きい。りんご以外のボタニカルはオーソドックスで、計9種類。封切りにあたり、爽やかな酸味を伴った上品な甘さを期待した(「ふじ」のイメージ)。
期待はずれでもなかったけれど、期待通りでもなかった。「りんご」らしさは、結構出ている。他の何でもない、「りんご」だ。想定の倍ぐらい「甘い」。香りももうちょっと欲しいし、酸味の爽やかさも欲しかった。スイーツとしては「いいね」。
りんごの好みも地域によって異なる。東南アジアでは、ジューシーで甘いりんごが受けるらしい、ので狙い目。日本でも、甘いカクテルの素材として、また、酸味を加えるなど、工夫次第で面白い。私の役割?はここまで。