イタリアは「ジェノヴァ」のジン。歴史ある交易都市ジェノヴァ、ボトルネックには中世に栄えたジェノバ共和国の「聖ジョルジョの赤十字の旗」が掲げられている。ヴェネツィアと覇権を争ったり、ペストで人口が半減したり、その歴史は筆舌に尽くしがたい・・・・・だから書かない。
ジュニパー以外のボタニカルは、カフィアライムの葉、カルダモン、クミン、リコリス、オレンジ、アーモンド、 アンジェリカの根、コリアンダー。「カフィアライム」はライムとは別種で、和名はコブミカン。強い芳香のある葉は、煮込み料理用のハーブとしても使われる。
なかなか素敵なボトル。著名なデザイナーによるものらしいが、真ん中の顔は「ハリネズミ」。ジンの説明の中に、「ハリネズミのミニマリズムは、夜行性と、ジェノヴァ人のトゲトゲした性格を現している」とある。ミニマリズムは、必要最低限で表現する芸術とか。わからん。
飲んでみる。派手さは無いが、実に落ち着いた風格だ。深みのある柑橘の刺激、やわらかな甘み、控えめな苦み、それぞれを感じながらも全体として洗練された一品となっている。ゆっくり味わいたい、トゲトゲした心が落ち着いてきますよ。