ジンを楽しみ ジンで遊ぶ

ジン(酒)そのものを味わっています。国内外のジンを紹介するとともにジンで色々遊んでいます。

出汁(だし)の効いたジン「アイル オブ ハリス」 ラッコ気分で

 

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 ハリスはスコットランド西北の島、ここら辺はウイスキーの香りが漂う寒冷の地。この蒸留所もウイスキー造りを目指して2015年に設立された新しい拠点だ。ウイスキーは製品ができるまでに時間を要することから、ジンでつなぐことが多い。

 ハリス島の近くのアイラ島は、ピート(泥炭)の香りが強烈なウイスキー「ラフロイグ」の産地。「ラフロイグをロックで」と頼む方が、「ジンをロックで」と注文するよりかっこいい。ジンの場合、銘柄のご指名が無いこともある。でも、

 ジンが好き。ジンには遊び心がある。造り方も飲む方も。ウイスキーは、あまり遊んではダメ、ちゃんとしていないとダメなのです。このボトルを見てくださいな。遊びです。ちゃんとした人はウイスキー、遊び人はジンと言うことでしょうか。時と場合にもよるけれど。

 ジンの遊びは、ボタニカル選びにもあるが、このジンの特徴は「シュガーケルプ」という海草を使っていること。昆布の一種で、ジャイアントケルプはラッコの住処として知られている。シュガーケルプはハリス島の周辺に多いらしい。

 海草をボタニカルとして最初に使った「アイル オブ ハリス」、クラフトジンの世界でも画期的な所業と言って良い。かなり大きめの栓だが、紙封を切って開けようとすると、軽くスポンと抜ける。最初の挨拶が実に軽い。

 ストレートで飲むと、刺激が強くてあまりわからないが、トワイスアップ(同量加水)してみると、「昆布」がはっきりとわかる。「出汁」が出ている。これをどう評価するか?。和食の食文化に親しんできた我々にとって、ちょっと微妙。

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 日本ジンにとって、昆布味のジンは、飲み方に工夫が必要かも。出汁は、あくまでも主役を引き立てるもの。カクテルで他の素材を引き立てたり、和食の食材を引き立てるものとして使ってみたら?。

 また、ジンの世界が広がった。飲み慣れてきたら、出汁ジンだけでも美味しく飲める。栓には「北緯57度53分」とある、日本の最北端は「北緯45度」。注文は「グローバルグロサリー」へ