ジンを楽しみ ジンで遊ぶ

ジン(酒)そのものを味わっています。国内外のジンを紹介するとともにジンで色々遊んでいます。

EU離脱を考えさせられる「ボンベイ サファイア」

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 ラベルの真ん中にビクトリア女王の肖像。ボンベイと言えばインドの都市、今の首都ムンバイである。インドは1800年代半ばからイギリス統治下に置かれ、紆余曲折、苦難の末に独立を得たのは1947年であった

 当時のインドでは、マラリア予防のためのキニーネを大量に入れた炭酸水(トニックウオーター)が医薬品として出回っていた。これを美味しく飲むためにジンを加えるようになったという。ジン主体ではなく、トニックが主体。

 サファイア自体は、1987年にボンベイドライジンのプレミアム版として出された。1761年のレシピを起源とするボンベイは、世界の1/4を制したイギリスのレジェンドでもある。そして、現在(2019.3)イギリスはEUからの離脱に揺れている。

 ところで、EU(欧州連合)には「ジンの定義」というのがある。見るものによって違うので、合わせ技で「ジェニパーベリーで風味付けされていること、農作物由来のベーススピリッツは96%以上(瓶詰め時点で37.5%以上)であること」とか。

 その他、ジンのカテゴリーなど、いくつかの規定がある。正確な定義や規定はどうでも良くて、イギリスがEUから離脱した時に、イギリスはEUの決まり事からも離れるわけで、本家としてどうするのかと思った次第です。どうでも良いか・・。

 このジンの特徴は、蒸気をバスケットに入れたボタニカルの中を通す「ヴェーパー・インフュージョン製法」だというが、最近のクラフトジンの多くで、この手法を取り入れている。香りを大切にするボタニカルに適しているという。

 公式には「シトラスとフローラルを基調とした香り、ボタニカルの複雑でスムースな味わい、スパイシーさとアロマを感じる余韻」。ビーフィーターの様なきつさもないし、タンカレーのような艶めかしさもない、透きとおった瓶の通りの爽やかさ