芳樟は、クスノキの変種ともされ、極めて近縁の樹種である。クスノキからは、かつて防虫剤やセルロイド等に使われていた「樟脳(しょうのう)」が採油されるが、現在は合成も含めて、ほとんど作られていないらしい。
芳樟には、樟脳の含量が少なく相手にされていなかったが、「リナロール」という成分が多く、これが精油(エッセンシャル)として注目され、1970年頃には、高知や鹿児島で約250haが栽培され、30トンほどが生産されていた。
現在の生産量は1トンにも満たないが、「パフューム ジン レモングラス」の所で紹介した「開聞山麓香料園」などで作られている。芳樟は日本に自生せず、第二次大戦頃に台湾から導入されたらしい。クスノキも含めて、北国人にとっては、馴染みがない。
飲んでみる。良くわからない。芳樟(油)自体を知らないこともあるが、香りもあまり強くなく、刺激をあまり感じない。記憶のある「樟脳」の香りも感じない。この系統の臭いに、私の鼻がついていけないのか・・・。
3種類のパフュームジンを頂いたが、パフューム(香水)のような強い香りを想像していたので、物足りない。同じクスノキ科の「クロモジ」を使ったジン(下記)は相当にパフュームだった。同科の「ニッケイ」も、ジンで多用されている。
女性のバーテンダーを登場させたり、赤青黄色の3種を揃えるなど、話題性、パフォーマンス、インスタ映えはなかなかでした。飲む前に、「かほり」三姉妹と紹介しましたが、「見映え」三姉妹に変更します。