このラベル、買うのをためらいますよね。ブラックデス(Black Death)、かつてその高い致死性から世界を震撼させた黒死病(ペスト)のこと。ブラックユーモアと言っても、コロナのこの時期、微妙な立ち位置のジンです。
「ブラックデス」ブランド、ジン以外にもウォッカ、ラム、テキーラ、つまり、世界の4大スピリッツを扱っている。それぞれ、ドクロの凝ったラベルが特徴となっている。本社はルクセンブルグだが、ジンはイギリスで醸造されている。
そのボトル姿、また、比較的安価であることから、若者やミュージシャンなどに受け入れられているとか。ちょっとアウトサイダー的な雰囲気ではある。しかし、飲んでみると意外に「正統」なロンドンドライジン。昔ブイブイいっていたのに、今や好中年といった感じ。
詳しくはわからないが、シェットランド(スコットランドより北の島々)産など、15種類のボタニカルを使っている。ほんのりとした甘さや柑橘感、庶民的なジンとして十分な味わいです。見た目とのギャップもクラフトジンならではかな。
人類、ペストも克服しました(甚大な犠牲を払いつつも)。このコロナ、どう語り継がれていくのでしょうか・・・。