ベーススピリッツ(アルコール源)はブドウ100%、ボタニカルとしてトリュフ(カラハリトリュフ)を使用、しかも「南アフリカ産」という、最高に興味をそそられるジン。それ以外のボタニカルは、ジュニパーベリー、コリアンダー、アニスシード、カルダモン、ハニーブッシュ、アーモンド、レモン、ルイボス。
「ルイボス」、ケープタウンの北に広がる一帯にのみに自生するマメ科植物(エニシダに近い)。温度差のある乾燥気候に適応していて、他の地域では栽培ができないという。流行の健康茶「ルイボスティー」のほか、リキュールとしても使われている。
「ハニーブッシュ」も同じ地域に自生し、花や葉に蜂蜜の香りがあるマメ科植物で、これもお茶として流通している。「カラハリトリュフ」、トリュフの仲間らしいが、詳しくはわからない。ラベルのサイドに、ボタニカルが描かれている。
飲んでみる。しっかりと、濃い!。しかも、なんとも不思議な世界、苦みの効いた酸味、ほんのり甘みのある腐葉土的な土臭さ。どっしりとした大地を想わせる「通好み」の逸品だ。加水すると、ゆっくりとその世界を味わうことができる。
今でこそ、「南アフリカ型」など、新型コロナウイルスの脅威が語られている。クラフトジン、その多様性が魅力だけれど、クラフトコロナは御免です。