岩手県南部の一関(いちのせき)、「世嬉の一酒造株式会社」が2020年に出したクラフトジン。「世の人々が嬉しくなる一番の酒造りを目指す」ことから名づけられた歴史ある酒造メーカー。最近はクラフトビールなども手がけ、地域文化の拠点ともなっている。
このジン、この時期ならではのジンかもしれない。コロナ隆盛期、消毒用アルコールが求められ、ビールを原材料に高濃度のアルコールを蒸留した。これを基に、さらに心を癒やそうとジンの開発に乗り出したとか。
ビールが起点なので、ベースアルコールは大麦由来。清庵、一関の偉人「建部清庵(たけべせいあん)」 から名付けられた。飢餓に苦しむ民に野草などの活用を勧めた。ジンの起源(薬酒)に通じる世界観だ。メインボタニカルは、癒やしの香り「クロモジ」。
サンプルボトルのような300mlの可愛いボトル。開けるのがもったいない。やや甘味があり、意外とノーマル。これまで呑んだクロモジを使ったジンは、かなり薬草感が強かったが、このジンはマイルドで受け入れやすいか。好みにもよりますが。